top of page
執筆者の写真安芸心理オフィス

Vol2.こころのお話2

安芸心理オフィスは精神分析的心理療法を提供している心理オフィスです

安芸心理オフィス代表 岡野泰子

 

こころのしくみ

 1923年、フロイトは『自我とエス』という心的構造論を発表し、心には、根源的な欲動としての「エス」と、欲動に対する内的な規範として機能する「超自我」、その二つの葛藤を調整し、外界の現実に適応するよう機能する「自我」があると定義しました。

 フロイトは「自我」を、人格の主体としての「私」と言う意味としても用いましたが、人の心にはエス・自我・超自我という3つの機能をもつ構造があるとの考え方によって、心の動きが分かりやすくなりました。例えば、「授業をさぼりたい(エス)けど、さぼると成績が落ちる(超自我)と思って、怖くなる(自我)」のように、エス・自我・超自我の3つの機能を捉えると、心の葛藤つまり心の中の力関係が分かりやすくなります。



 これは、後のメラニー・クラインから始まる対象関係論学派の「内的対象」という概念に発展しますが、心を構造的に捉え、その力関係を見ると、心の状態や感情・気分がどのように作用しているかを理解しやすくなります。

 クライン派対象関係論による精神分析あるいは精神分析的心理療法では、セラピストと共に、自身の心を丁寧に見つめ、理解する作業を行います。症状や生きにくさの背景を実感をもって知ることができると、永続的な効果をもたらします。

(参考:wikipedia「精神分析学」)


bottom of page